ある駐車場で、交通事故がありました。
軽微な物損事故です。
お互いに過失があります。
でも、出会い頭ではありません。
側面に向かってぶつかった側の方が、もうちょっと注意できたはずだよね、ということで、お互いが納得。
側面にぶつけた側が6、側面にぶつけられた側が4と当事者間ではまとまりました。
お互い、紳士的に対応し、お互い、いい人でよかったよね、あとは、お互いの保険で修理だね、ということで別れました。
ここでは、過失の多い過失6の人を加害者と呼び、過失4の人を被害者と呼ぶことにしましょう。
事故から、半年は経ったでしょうか。
被害者側から、加害者に連絡が入ったのです。
物損の賠償がまとまらない、と。
なぜですか、と加害者が問いますと。
「なぜって、あなたが、過失は5:5だと言って聞かないのでしょうよ!!現場ではあんなに紳士的だったのに!!」
加害者はびっくり!!
あわてて加害者は、自分の加入している保険会社に連絡しました。
加害者側保険会社は、加害者の意思確認をすることなく、独断で、5:5だと半年もの間、頑張りつづけていたのでした。
しかも、それは、加害者自身が5:5だと主張している、というやり方だったのです。
これ、加害者はね、自営業の人なの。
こんな6:4だ、5:5だで地域に悪評ふりまかれたら、商売に影響するでしょうよ。
まして、これを読んでいるあなたから見て、これ、5:5だと思いますか。6:4だと思いますか。
6:4は、保険会社の利益を害する目的でまとまった示談だと思いますか。
これはもう、加害者が自分の保険会社に嫌がらせを受けたも同然です。
加害者は、保険屋任せの気持ちは無くても、被害者への支払いがあれば、支払いの通知が来るので、きちんと確認をするようにしないと、思わぬところで、痛い思いをさせられそうです。