椎間板ヘルニア
椎間板が退行変性を起こし脆弱化すると共に、広義の外傷によって、髄管がとくに抵抗薄弱部である後方線維輪を突き破って稚管内に膨隆、脱出し、疼痛その他の神経症状を起こすもので、腰椎下部に最も多く頸椎がこれに次ぎ、胸椎では最も少ない。
腰椎のものは最も典型的な坐骨神経痛の原因となり、頚椎では頸腕障害の一因である。
安静によって軽快しないものは手術的に腫瘤を摘出し、あるいはさらに脊椎固定術を行う。
骨棘(こっきょく)
炎症性、変性性、腫瘍性刺激により骨膜内層から成骨骨組織が新生する。この新生骨を骨棘または骨葉という。
それには刺激の種類により、以下のようなものを区別する。
炎症性刺激によるもの(脊椎カリエスにおける架橋形成)、変性性刺激によるもの(変形性脊椎症、変形性関節症)、炎症性、変性性の両刺激によるもの(踵骨棘)、腫傷性刺激によるもの(骨針、コードマン三角)
頸痛
頸部または項部痛を主訴とする疼痛性疾患で、頸部椎間板性のものが多いと考えられている。
鞭打ち損傷の項部痛、寝違え(急性疼痛性頸硬直)などがその代表である。