関節可動域について

関節可動域は、関節の機能障害障害を判断する検査です。

健側(障害の無い方)と患側(障害が残った方)の関節可動域(どれくらい動かせるか)を比較して、健側に比べて、どの程度、患側の関節可動域が制限されているかを判断し、その結果によって関節の機能障害としての後遺障害が認定されます。

ここでは、人身損害の立証として、関節の機能障害では欠かすことのできない検査、関節可動域について説明していきます。

初音ミクが神経根症状誘発テストを受けます。MMD

マニアって・・・じゃなかった間に合っていない部分もありますが、可動域検査は、初音ミクさんに表現していただくことにします。

これはあくまで、嫁娘の趣味ってことにしておいてください(笑)。

メタセコイアなどの3Dソフトでわかりやすく解説する予定でしたが、嫁からMMD(ミクミクダンス)の存在を教えてもらい、絵心の無い私は、こちらを利用させていただくことにしました。

やろうと思えば、3D動画にすることが可能なハズですが、それは、時間と技術の都合上、ごめんなさい(汗)。


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関節可動域・運動の種類

1、関節可動域の比較方法

関節の機能障害の認定にあたっては、

・障害を残す関節の可動域を測定し(患側)

・原則として障害の無い方(健側)の可動域角度

とを比較することにより、関節可動域の制限の程度を評価するとされています。

ただし、せき柱(左右に無いから比較できない)や、健側となるべき関節にも障害を残す場合等にあっては、測定要領に定められた参考可動域角度との比較により関節可動域の制限の程度を評価する こととなっています。

2、関節運動の種類

各関節の運動は単一の場合と複数ある場合があります。

複数ある場合には各運動ごとの重要性を考えて、複数の運動を「主要運動」「参考運動」「その他の運動」に区別して障害の評価を行うこととされています。

各関節の運動のうち、後遺障害認定の参考となる運動は、主要運動、参考運動で、その可動域制限が評価の対象となっています。

各関節の主要運動と参考運動は次のようになっています。

部位 主要運動 参考運動
せき柱(頸部) 屈曲+伸展・回旋 側屈
せき柱(胸腰部) 屈曲+伸展 回旋・側屈
肩関節 屈曲・外転+内転 伸展・外旋+内旋
ひじ関節 屈曲+伸展  
手関節 屈曲+伸展 橈屈・尺屈
前腕 回内+回外  
股関節 屈曲+伸展・外転+内転 外旋+内旋
ひざ関節 屈曲+伸展  
足関節 屈曲+伸展  
母指 屈曲+伸展・橈側外転+掌側外転  
手指及び足指 屈曲+伸展  

これらの運動のうち、原則として、屈曲と伸展のように同一面にある運動(+で表現しています)については、両者の可動域角度を合計した値をもって関節可動域の制限の程度を評価することとされています。

ただし、肩関節の屈曲と伸展は、屈曲が主要運動で伸展が参考運動であるので、それぞれの可動域制限を独立して評価することとされています。

3、主要運動と参考運動の使い分け

主要運動とは、各関節における日常の動作にとって最も重要なものをいいます。

多くの関節では主要運動は一つですが、せき柱(頸椎)、肩関節及び股関節にあっては、主要運動が二つとなっています。

関節の機能障害は、原則として主要運動の可動域の制限の程度によって評価されます。

ただし、一定の場合には、主要運動及び参考運動の可動域制限の程度によって、関節の機能障害を評価します。

測定要領に定められた主要運動及び参考運動以外の運動については、関節の機能障害の評価の対象にはされません。

あまり一般的ではない動かし方をした時に、障害を感じるのは、後遺障害として認められないということです。


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関節の機能障害の認定基準

計測した関節可動域に基づき行なわれる、関節の機能障害の判断は、以下の基準によって行われます。

1、関節の強直

関節の強直とは、関節の完全強直又はこれに近い状態にあるものをいいます。

「これに近い状態」とは、関節可動域が、原則として健側の関節可動域角度の10%程度以下に制限されているものをいいます。

「10%程度」とは、健側の関節可動域角度(せき柱にあっては、参考可動域角度)の10%を5度単位で切り上げた角度のことをいいますので、10%ピッタリよりは、大きな角度になります。

例えば、ひざ関節(屈曲)に大きな可動域制限があり、健側の可動域が130度である場合は、可動域制限のある関節の可動域が、130度の10%を5度単位で切り上げた15度となり、 患側の可動域がこの範囲内であれば、ひざ関節の強直となります。

そして、関節可動域が10度以下に制限されている場合はすべて「これに近い状態」に該当するものと取り扱われます。

2、主要運動が複数ある関節の機能障害

1)関節の用廃

上肢・下肢の3大関節のうち主要運動が複数ある肩関節及び股関節については、いずれの主要運動も全く可動しない又はこれに近い状態となった場合に、関節の用を廃したものと認定さ れます。

2)関節の著しい機能障害及び機能障害

上肢・下肢の3大関節のうち主要運動が複数ある肩関節及び股関節については、主要運動のいずれか一方の可動域が健側の関節可動域角度の1/2以下又は3/4以下に制限されているときは、関節の著しい機能障害又は機能障害と認定されます。

また、せき柱(頸椎)にあっては、屈曲・伸展又は回旋のいずれか一方の可動域が参考可動域角度の1/2以下に制限されているときは、せき柱に運動障害を残すものと認定されます。

3、参考運動を評価の対象とする場合

上肢及び下肢の3大関節については、

・主要運動の可動域が1/2(これ以下は著しい機能障害)又は3/4(これ以下は機能障害)をわずかに(原則として5度)上回る場合に

・さらに当該関節の参考運動が1/2以下又は3/4以下に制限されているときに、 関節の著しい機能障害又は機能障害と認定されます。

つまり、主要運動の可動域が微妙な場合に、参考運動を見て判断するということです。

また、せき柱については、頸椎又は胸腰椎の主要運動の可動域制限が参考可動域角度の1/2をわずかに(原則として5度)上回る場合に、頸椎又は胸腰椎の参考運動が1/2以下に制限されているときは、頸椎又は胸腰椎の運動障害と認定されます。

「わずかに」の、原則5度の例外としては次のものがあり、その場合は10度とされます。

ア せき柱(頸部)の屈曲+伸展・回旋

イ 肩関節の屈曲・外転

ウ 手関節の屈曲+伸展

エ 股関節の屈曲+伸展

例えば、肩関節の健側の可動域角度が180度の場合は、180度の1/2の90度に10度を加えた100度を基準として判断します。

参考運動が複数ある関節にあっては、 複数のうちの1つの参考運動の可動域角度が上記のとおり制限されていれば認定されます。


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関節可動域の具体的測定方法

ここを読むと、お医者さんが何故、かしこまってわざわざ分度器で計らないのかとか、痛くてもグイグイ押すとかの理由がわかります。

1、関節可動域を測定する時の大原則

関節の機能障害は、関節そのものの器質的損傷によるほか、各種の原因で起こり得るものです。

その原因を無視してただ角度だけを測定しても、後遺障害を判断する資料とすることはできません。

つまり、原因が特定されない、推定されないのに、動かないと主張してもダメ! ということです。

したがって、測定を行う前にその障害の原因を明らかにしておく必要があります。

原因となる外傷があったかどうか、画像や、さまざまな検査で、見て取れたり、推定することができるかどうかなどですね。

よって、そういうものが無いと、お医者さんは、可動域の検査をわざわざしようとはしません。

逆に骨折等の場合は、真剣に検査しますよね。

関節角度の制限の原因を大別すると

・器質的変化によるもの

・機能的変化によるもの

に区分することができます。

さらに、器質的変化によるもののうちには、関節それ自体の破壊や強直によるもののほかに、関節外の軟部組織の変化によるもの(例えば、阻血性拘縮)があり、機能的変化によるものには、神経麻痺、疼痛、緊張によるもの等があります。

特に機能的変化によるものの場合は、その原因を調べ、症状に応じて測定方法等に注意が払われます。

わざわざ分度器を当てたりしなくても、問診、触診等で、さりげなく確認はされてます。

なかなか最初から、測りますよ、と言って測ったりしません。

関節可動域の測定値については、 日本整形外科学会及び日本リハビリテーション医学会により決定された「関節可動域表示ならびに測定法」に従い、原則として、他動運動による測定値によることとされています。

よく、動かせないのに、先生がグイグイ押す、とかいうのは、この他動運動の原則によるものです。

しかし、他動運動による測定値を採用することが適切でないものについては、 自動運動による測定値を参考として、障害の認定を行う場合もあります。

他動運動による測定値を採用することが適切でないものとは、例えば

・末梢神経損傷を原因として関節を可動させる筋が麻痺となり、他動では関節が可動するが、自動では可動できない場合

・関節を可動させると我慢できない程度の痛みが生じるために自動では可動できないと医学的に判断される場合

をいいます。

なので、我慢すれば動かせるのは、可動が制限されているとは、認められ難いものがあります。

また、関節が1方向には自動できても逆方向には自動できない場合の可動域については、基本肢位から自動できない場合は0度とされます。

例えば、手関節を基本肢位から自動で90度屈曲することができるが、自動では伸展が全くできない場合は、屈曲90度+伸展0度=合計可動域90度として健側と比較します。

2、測定する時の姿勢

座って測るの? 立って測るの? 寝て測るの? 寝てる時に動かすと痛くて動かせないけど、立った場合は動かせるとか、そういう質問がよくあります。

測定される人の姿勢と肢位によって、各関節の運動範囲は著しく変化します。

特に関節自体に器質的変化のない(神経症状と呼ばれるもの)場合にはこの傾向が著しく現れます。

例えば、阻血性拘縮では手関節を背屈すると各指の屈曲が起こり、掌屈すると各指の伸展が起こりますし、ひじ関節の場合は、その伸展筋が麻痺していても、下垂位(立って手を下げる )では、 自然に伸展しますよね。

基本的な測定姿勢のほか、それぞれの事情に応じて、体位を変えて測定した値をも考慮して運動制限の範囲は判定されますが、そもそも程度の問題もあるので、細かく測定するかどうかは、症状と、お医者さんの考え方次第です。

3、測定するのは意外と大変

人の動作は、一関節の単独運動のみで行われることは極めてまれで、一つの動作には、数多くの関節の運動が加わっているが普通です。

野球をするときも、バットは腰から入って、腕を使う。そう思わせておいて、足も重要だったり。

スキーは、足で曲がらず、膝とか。

スポーツに限らず、普通に歩くときも、脚だけでなく、腰を使いますよね。

なので、関節の角度も、例えば、せき柱の運動には股関節の運動が、前腕の内旋又は外旋運動には、肩関節の運動が入りやすいこと等に注意して測定されます。

しかし一方で、かかる各関節の共働運動は無意識のうちにも起こるものであるから注意深く観察すると、心因性の運動制限を診断したり、又は詐病を判断するのに役立つことがありま す。

詐病の人は、無意識に起きる健康部位の運動すら、起きないですからね(笑)。

詐病でなくても、後遺障害認定の対象となる症状には心因性の要素が伴われがち(緊張しすぎるとか)ですが、これが過剰な場合は、当然排除して測定できるように、お医者さんの工夫します。

例えば、測定される人の注意を測定したい関節からそらして測定する方法、そして、筋電図等電気生理学的診断、精神・神経科診断等です。

しかし、なかなか筋電図まではやらないので、普段の診察で、さりげなくお医者さんは判断しています。


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